異臭

中学校の時分以来でハンダゴテを握ってみる
というかまず買いに行くとこからなのだが山新広すぎ 足いてえしでへこへこ歩くと倍以上疲れる モノ探しにも集中できん
ので
店員に聞く と「あーこっちこっち」
はいいが
走るな
置いて行かないで

というわけで会社帰りにビールとシャンプーとハンダゴテと標準ジャックと空気緩衝剤とイムリ3巻買って帰る

駐車場前にブタクソ もとい糞豚 もとい人の駐車スペース前に路駐しやがるド低能 もとい腐れ脳みそがいるのでまあいいかもうちょっとぶらぶらするかと思いつつも殺気のこもった目線を提供しながら迂回
けんに電話して飯に誘う

牛角 桜店は混んでるので大穂の方へ 食べ放題にしてみる
内臓ばかり食う
弟が「食べ放題」を感じで書けなかったことに肩を落とす
「デザートはお一人様一品までなんです」といわれ崩れ落ちる弟に涙する

部屋に戻っていざ工作活動
まずおれのかわいいテルミンを泣く泣く分解
十数年ぶりのハンダゴテに恐れおののきながら
つい変なところを溶かした異臭にまみれながら
見様見真似で切ったりくっつけたり
どれ
と電源オン
音が出ない ただの屍のようだ
が念のためアンプにつなぐ
出た! みよんみよん鳴る!
狂喜して箱を組み直す ジャックの穴も乱暴にあけて通す
がそれがいけなかった
ジャック分箱内部のスペースがなくなり何かの拍子で線が取れる
冷めたコテを再び熱し
再度組み立て ジャック部も調整 が 今度は2本取れる
取れたところでおれのなかの決定的な何かが切れた
明日やれることは今日やらないのだ
今日はもう寝るのだ
ビールを飲むのだ
寝るのだ
おれは眠るのだ